オールドバカラ・柿右衛門・今右衛門の専門店|京都美商ギャラリー 京都美商ギャラリーは、1961年に京都下鴨で創立した西洋アンティーク・肥前磁器の専門店です。長年蒐集をしてきた経験をもとに、オールドバカラやオールドフランス、古伊万里や柿右衛門などを取り扱っております。量産品ばかりの近年では見られなくなった職人技、手作りの温かみの魅力をより多くの方に身近に感じて頂きたいと考えています。

ハンケイ500m(Vol.41)- 連載1 柿右衛門誕生に秘められたドラマ

-ハンケイ500m 連載1-

京都の「本物」を特集するフリーペーパーに6回の連載を掲載:1回目

ハンケイ500m-1

                           

長崎の出島からヨーロッパへ

 

明朝騒乱による景徳鎮の衰微

          

ヨーロッパ各地を巡っていくと、美術品を通してその土地の隆盛を極めた時期が分かります。ロンドやパリでは、17世紀の日本の焼物を見ることができます。それ以前、15世紀の焼き物であれば、中国(明朝)から集められたものが中心となっており、日本の焼物が台頭するのは17世紀になってからです。
              
明朝の末期、中国は内乱続きで良質な焼物をつくれる状態ではなくなっていました。戦乱のさなか、明の第一の陶磁窯・景徳鎮をはじめ有名な窯場がすべて荒らされ焼き払われます。というのも、敵側の貿易の要となる資金源(窯場)を潰すことは、大きなダメージを与えることになるからです。

柿右衛門様式 大鉢
柿右衛門様式 大鉢 1680年頃

           

戦乱で明の窯場がなくなり、それまで中国の焼物を、シルクロード(セラミックロード)を通って、ヨーロッパに運んでいたオランダの東インド会社は供給先を失います。そこで彼らが目をつけたのが日本。オランダ東インド会社は、明の窯場の技術をそっくりそのまま有田(佐賀県)に伝授して、焼物をつくるように指導します。日本で磁器が作られ始めたきっかけは、豊臣秀吉が朝鮮へ侵攻し、陶工を連れ帰ったからです。秀吉が朝鮮へ攻め入った理由のひとつに、焼物の技術を手にいれたいという思惑がありました。そして、磁器の元となる陶石が有田で発見され、朝鮮の手法に習い、白磁と青磁と染付を制作していたのです。ゆえに、日本で初期伊万里と言われる物には色絵の作品は存在しません。

           

柿右衛門様式 乳白手
柿右衛門様式 乳白手 色絵松竹梅文皿 1680年~1700年頃

                    

しかし、すでに中国では色絵磁器が作られ、それをヨーロッパに輸出していたことから、日本での色絵の制作が必要になります。そこで、オランダ東インド会社が中国より顔料や色絵付けの技術を有田へ持ってくる。その時、技術者の中に、酒井田柿右衛門がいたのです。そこからほぼ10年の歳月を経て、1644年、初代境田柿右衛門が赤絵を創始します。

              

柿右衛門に魅了された王侯貴族たち

                    

17世紀から18世紀にかけてヨーロッパで流行した中国趣味。これは中国の焼物が主流です。だから焼物のことを”チャイ ナ”といいます。この時代は、日本で作ったものもシノワズリーとして扱われています。

                           
当時、オランダから日本へ往復するには一年がかりでした。生還率が50%の時代、命がけです。航海の途中、海賊が出没するため、大砲を積んだ軍艦が護送しながら大船団で世界中を航海します。オランダ東インド会社というのは、世界初の王立会社で、王様が保護したので、壮大な航海ができたのです。

              

シノワズリーからジャポニズムへ

              

シャルロッテンブルク宮殿 ポースリン・キャビネット
シャルロッテンブルク宮殿 ポースリン・キャビネット

             

アムステルダムへ帰還次第、日本の名品はオークションにかけられます。するとヨーロッパ中の王族、貴族が集まります。マルコポーロの時代から、目に見えない異国に憧れが集まり、東洋の文化といえば先進的な宝物だと、ヨーロッパでは認識されていました。それを掌中におさめるということは、王族にとってはステイタスシンボルになるわけです。
             
ヨーロッパの宮殿に行くと、「磁器の間」「鏡の間」というのがあります。それは当時の最新技術で作られた部屋であることを意味します。とりわけその中でも有名なのはドイツのアウグスト強王。彼は日本工芸品のコレクターでもあり、ドレスデンには今でも日本の名品が数多く揃っています。 

                    

 

←前の記事   次の記事→

関連記事

オールドバカラ・柿右衛門・今右衛門の専門店|京都美商ギャラリー

オールドバカラ・柿右衛門・今右衛門の専門店|京都美商ギャラリー

京都美商ギャラリーは、1961年に京都下鴨で創立した西洋アンティーク・肥前磁器の専門店です。長年蒐集をしてきた経験をもとに、オールドバカラやオールドフランス、古伊万里や柿右衛門などを取り扱っております。量産品ばかりの近年では見られなくなった職人技、手作りの温かみの魅力をより多くの方に身近に感じて頂きたいと考えています。

屋号 京都美商株式会社
住所 〒606-0804
京都市左京区下鴨松原町29
電話番号 075-722-2300
営業時間 11:00~17:00
定休日:水曜日
代表者名 井村 欣裕
E-mail info@kyotobisho-gallery.com

オールドバカラ・柿右衛門・今右衛門の専門店|京都美商ギャラリー 京都美商ギャラリーは、1961年に京都下鴨で創立した西洋アンティーク・肥前磁器の専門店です。長年蒐集をしてきた経験をもとに、オールドバカラやオールドフランス、古伊万里や柿右衛門などを取り扱っております。量産品ばかりの近年では見られなくなった職人技、手作りの温かみの魅力をより多くの方に身近に感じて頂きたいと考えています。

〒606-0804
京都府京都市左京区下鴨松原町29

075-722-2300

075-722-3630

11:00~17:00

定休日:水曜日